【外壁塗装】1種・2種・3種・4種ケレンとは?
2025-07-15
塗装のこと

〜塗装前の下地処理の違いと重要性〜
外壁塗装や鉄部塗装の見積書でよく見かける
「1種ケレン」「2種ケレン」などの表記。
でも実際には
「これって何?どう違うの?」
と思われる方も多いのではないでしょうか。
今回は、ケレン作業の種類と違いをわかりやすくご説明します!
外壁のひび割れは放置していい?危険度と補修のベストタイミングついてはこちらをご覧ください。
ケレンとは?
塗装する前に行う下地処理のこと。
古いサビや汚れ、浮いた塗膜を取り除き、
新しく塗る塗料が密着するように整える大事な工程です。
このケレンの作業レベルによって
「1種」「2種」「3種」「4種」と分類されます。
1種ケレン 《最も大掛かり》

全面を完全に素地まで戻す作業です。
- サンドブラストなどの機械で、完全に既存塗膜を除去
- 新品同様の表面に戻すレベル
工場やプラントなど特殊な現場で行われることが多く、
住宅や一般建築では、ほとんど行われません。
2種ケレン 《大規模なサビ落とし》

広範囲にわたるサビや浮き塗膜を完全除去する作業。
- ディスクサンダーやワイヤーブラシなどの機械で、
サビや劣化塗膜をしっかり落とす - 素地が見える箇所が多くなる
鉄骨階段や工場鉄骨などで採用されることが多いです。
ここまでやると、新しい塗装の密着は非常に良くなります。
3種ケレン 《一般的な下地調整》

浮いたサビ・塗膜のみ除去し、残せる部分は活かす作業。
- 手工具(皮スキ・ワイヤーブラシ)などで作業
- サビ部分を落とし、表面をざらつかせる(目荒らし)
- 残った塗膜の上から塗装する前提
住宅塗装や一般建築で最も多く使われるケレン方法です。
コストと効果のバランスが良いのが特徴。
4種ケレン 《軽い清掃レベル》

チリやホコリなどの簡易除去程度の作業。
- サンドペーパーで軽く表面を整える
- 雑巾や高圧洗浄での清掃に近い作業内容
既存塗膜が健全な場合に行われる「最低限の下地処理」です。
【まとめ表】
ケレン種別 | 作業内容 | 主な用途 |
---|---|---|
1種 | 素地まで完全除去 | 工場・プラント |
2種 | 広範囲サビ・塗膜除去 | 鉄骨階段・工場鉄部 |
3種 | 浮き部分のみ除去 | 一般住宅・建築 |
4種 | 清掃レベル | 軽度な塗り替え |
なぜケレンが大事なのか?
塗装は「下地」で決まります。
ケレンが甘いと、新しい塗装が剥がれたり、
数年でサビが再発する原因になります。
見えない部分ですが、塗装の品質を大きく左右する大切な工程なんです。
【最後に】
「ケレン作業は省かない」
「適切なケレン方法を選ぶ」
これが長持ち塗装のカギです。
見積書に「ケレン」の記載がある場合は、
「どの種類で行うのか」「範囲はどこか」を
ぜひ確認してみてくださいね。