外塀の塗装はなぜ剥がれる?
2025-04-27
塗装のこと

〜外塀の塗装が剝がれやすい原因をわかりやすく解説〜
外塀(ブロック塀・擁壁など)の塗装について、
「塗ったばかりなのに剥がれてきた!」
「職人の腕が悪いのでは?」
と感じたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実は外塀の場合、
どんなに丁寧に塗装しても剥がれが起きやすい構造的な理由があるのです。
今回は、その理由と対策について、外壁塗装専門店 ペイント王 大阪店から
わかりやすくご説明します!
なぜ外塀の塗装は剥がれやすいのか?
最大の理由は「毛細管現象(もうさいかんげんしょう)」です。
毛細管現象とは?
地面に含まれる水分が、コンクリートやモルタルの細かい隙間を伝って、
じわじわと上へと上がってくる現象のことです。
つまり、外塀は常に地面から湿気を吸い上げており、
表面は乾いて見えても内部には水分が含まれている状態なのです。
【図で見る】水分の影響
この図のように、

- 左:塗膜がない場合 → 水分が自然に抜ける
- 右:塗膜がある場合 → 水分が抜けられず、内側から押し上げられて膨れ・剥がれが発生
外塀に塗装をすると、
地面から上がってきた水分が塗膜の下にたまる
→ 行き場を失った水分が塗膜を押し上げる
→ 結果、膨れ・剥がれが起こる
というわけです。
では、どうすれば防げる?
完全に防ぐことは難しいですが、対策はあります。
✅ 透湿性(湿気を逃がす性能)の高い塗料を使う
✅ 下地に浸透性シーラーをしっかり塗る
✅ 塀専用の仕様(透湿重視)で施工する
しかし、それでも完全に剥がれをゼロにするのは困難です。
なぜなら、水分は地面から絶えず供給されるからです。
【さらに注意】外塀の内側が植木や庭になっている場合
外塀の内側が
✅ 花壇
✅ 植木
✅ 芝生
✅ 畑
などの場合、さらに剥がれやすい傾向があります。
理由は?
- 植木に水やりをすることで、土壌の水分量が高くなる
- 雨が降ると、土にたまった水分が外塀に吸収される
- 常に湿気が供給されるため、内部に水分が滞留しやすい
つまり、普通の外塀よりもさらに湿気が多くなるため、
塗膜の膨れ・剥がれが起こりやすくなるのです。
まとめ:外塀の塗装には限界があることをご理解ください
外壁(建物)と違い、外塀は
常に湿気を背負っている。(さらに内側が植木・庭ならリスク増大)
構造的に剥がれリスクを抱えている
という点をご理解いただくことが大切です。
もちろん、私たちもできる限り剥がれにくい施工を心がけていますが、
「完全に剥がれない」という保証ができないこと、
どうかご理解いただければ幸いです。